日替わり NAT’s Champloo

音楽やライブ(HM/HRやボカロなど)、旅行など、ごちゃっとした日記

初音ミクシンフォニーに行ってきた

VOCALOID初音ミクが歌った楽曲をオーケストラで演奏する「初音ミクシンフォニー」に行ってきました。
初音ミクシンフォニー|Warner Music Japan

演奏は東京フィルハーモニー交響楽団、指揮者は粟田博文さん。オーケストラアレンジがよく合う曲も、意外とオーケストラアレンジが合う曲もありました。楽しかったり、感動的だったり、じっくり聴かせたりと、音を聴いているだけで楽しく、最初から最後まで幸せな時間でした。
開演時間は19時でしたが、仕事で職場を出るのが遅くなり、開演15分前に会場の東京国際フォーラムに到着しました。

スペシャルシートだったので、記念グッズを受け取って座席に急ぎました。スペシャルシートは、前から二ブロック目の一番前の席という良い席。
前に見える一ブロック目の一番後ろの席は関係者席らしく、初音ミクの開発者であるwatさんこと佐々木渉さんの後ろ姿も見えました。他にもアーティストらしき風貌の人(ボカロP?)も座ってました。クリプトン社の伊藤社長の姿も会場内で見かけました。

オープニングは、Mitchie Mさん書き下ろしのテーマソング「未来序曲」。初音ミクの名曲・人気曲のタイトルを散りばめた歌。オーケストラの音に合わせ、初音ミクの歌声はスピーカーから流れ、ステージの上方にあるスクリーンに初音ミクの映像が流れる。
続いて「ハジメテノオト」の王道的オーケストラアレンジ、「みくみくにしてあげる」や「えれくとりっく・えんじぇぅ」「恋スルVOC@LOID」の新鮮なアレンジ。ここからは初音ミクの歌声は無く、オーケストラの音色のみ。この時点ですっかり音に引き込まれた。「初音ミクの消失」「ロミオとシンデレラ」で、涙腺への刺激が最高潮になった。ロミシンのオーケストラアレンジがここまで合うとは思わなかった。

「結ンデ開イテ羅刹ト骸」は、オーケストラが和風の音になってて面白かった。「ODDS&ENDS」は卑怯だが涙腺緩ませざるを得なかったし、「罪の名前」は原曲に負けない劇的なアレンジ。

鏡音リンレンメドレーは、「炉心融解」「ココロ」「悪ノ娘」「悪ノ召使」と、これはオーケストラ合うだろうという楽曲が良かった。「悪ノ娘」では、まさかの「ひざまずきなさい」とリンの声が(笑 そして「悪ノ召使」でギロチンの音を模したシンバルを擦る音。

楽器を使って、何かの音を見立てる演奏があったのは面白かった。「悪ノ召使」のギロチンの音に加え、「初音ミクの消失」の喋るような音とか、「ドレミファロンド」の動物の鳴き声。

Mitchie M楽曲メドレーは、ダンサーがステージに登場したのに気を取られて気付くのが遅かったが、初音ミクが歌声で登場。ミクが歌う演目はいくつかあったが、MitchieMメドレーが一番歌と演奏がバッチリ合っているように感じられ、楽しかった。

「ヒビカセ」「ゴーストルール」のオーケストラアレンジも良かった。ダークな雰囲気もありつつ、華やかさもあった。メドレーで短かったので、もっと聞きたかった。そして「千本桜」の華やかなオーケストラアレンジは、この曲にピッタリ。個人的には、この曲で手拍子したくなった。曲の途中、テープを射出する演出もあった。

この「千本桜」で本編終了。観客から大きな拍手が沸き起こる。拍手のなか指揮者の粟田博文さんが退場。このまま拍手を続けてアンコールなのだが、こういうクラシックのコンサートが不慣れな観客が多く、拍手が途切れてしまう。しかし、粟田さんがひょっこりユーモラスにステージ脇から顔を出す。再び拍手が沸き起こり、アンコールが始まる。

本編が終わる頃、ラマーズPの曲ならメロディが魅力的だし、オーケストラアレンジも合いそうだな…なんて思ってたのだけど、なんとアンコールはそのラマーズPの「ぽっぴっぽー」。どこからともなく観客の手拍子も始まり、今日のコンサートで一番楽しい演目だった。

アンコールの二曲目は「Tell Your World」。この選曲には感激した。これで終わりかと思いきや、初音ミクが「ありがとう」としゃべる短い動画のあとに「メルト」が始まる。演奏が終わった瞬間、迷いなく立ち上がって拍手喝采を送った。

今回のオーケストラアレンジは、原曲のメロディや雰囲気を壊さない比較的原曲寄りのものでした。楽器を変えただけのオーケストラアレンジでも、原曲の良さもあるので十分楽しめると思ってたけど、シンフォニーらしいアレンジと演奏で期待以上に楽しめました。

少々気になったのが音響。どうやらPAで音を増幅してたみたいです。演奏者が楽譜をめくる音が妙に大きかったし、生オーケストラのはずなのに、妙に音が粗く聞こえることも。初音ミクの歌声も、もう少し綺麗に響くと良かった。演奏やアレンジは楽しめただけに、そこが少々残念。

でも演奏とアレンジは良かったので、11月に発売されるというライブCDでは、音が改善されてることに期待します。

オーケストラによるボカロ曲のアレンジと演奏、こういう形でボカロ曲を堪能できるのは良いですね。またこういう公演があることを期待してます。