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デコミク LIVE starring 初音ミク 『Hello』の演出についての感想

ボカロP・DECO*27さんがプロデュースする初音ミクワンマンライブ「デコミク LIVE starring 初音ミク『Hello』」(デコミクライブ)を見てきました。ほんと最高のライブでした。

decomiku-live.com

DECO*27さんは初投稿時からチェックしてた好きなPさんで、どの曲が来ても嬉しいし、それをkemuさんこと堀江晶太さんがバンドマスターという、最強のバンドメンバーによるロック色の強い演奏で聴けるのだから、楽しくないはずがない。

そんなライブをより最高にしたのは、デコミクさんの実在感や、ステージのライブ感を増す演出でした。ここでは、その演出について書きたいと思います。
(曲や演奏の感想は書き切れないので、また別の機会に書きたい)

投影装置と映像

キャラクターの投影はLEDスクリーン。プロジェクトセカイのリアルライブ COLORFUL LIVE(セカライ)や、先日の「初音ミクLAWSON 50th Anniversary Special LIVE」(ローミク)と比べると、横幅より高さを優先したサイズ。投影するキャラクターが少ない事と、背景にMVを大きく見せるために、このサイズを選択したのかも。

3Dモデルは、トゥーン調のモデルで、マジカルミライ(マジミラ)やセカライのような陰影やマテリアル感は無し。バーチャルな(映像の)背景セットはMVありとなしの2種類。背景は明度を落として、デコミクさんが見えやすく、奥行き感があるように見えた。

映像の作り込みは、セカライ3rd・4th相当ですね。セカライ5thほどのリアル感や照明の作り込みは無し。デコミクライブとしては映像の作り込み不要という判断で、そこにコストはかけなかったのでしょう。

マジミラの一部の曲やセカライであるような配信用やサービスモニター用の高解像度のVRステージ映像は無し。

そのため、配信ではアップになるとLEDスクリーンの解像度(ドット)が見えるのが気になった。そのためか、アップの映像は避けていたように感じた。

コストをかけないという意味では、マジミラやセカライのような衣装替えもなしでした。基本的にはデコミクさんの衣装のまま、変更せず。最後の曲でTシャツに着替えた程度。

 

リアルのセットや照明

リアルな背景セットは、LEDスクリーンを左右に囲む背の高いイラストボードと背の低いロゴのボード。LEDスクリーン上部にHELLOの電飾とカーテンのような装飾。

LEDスクリーンをリアルな背景セットで囲んでいるので、映像の切れ目やパネルの存在が見えるような黒箱感はなし。

照明の物量はマジミラやセカライに負けないほどたくさん。現地で私の席は、アリーナ席全体が見えるような後ろの席だったので、煌びやかな照明演出や、ムービングライトがぐるぐる回ったり、点滅するような動きのある照明演出も楽しめた。

ステージや映像、照明などの技術面では、ボカロや他のバーチャルなキャラクターのリアルライブと比べても、決して進歩的な点があるわけでは無いけど、無難な形にまとめていた。

 

こだわりを感じた演出

一方で強いこだわりを感じたのは、ライブならではの演出。

デコミクさんの入場と退場。マジミラのように光の粒となって現れたり消えるような演出は全くなく、基本的に舞台の袖から歩いて入退場。ライトネスとダークネスの2人のデコミクさんが入れ替わるのも、1つの見せ場になっていた。2人のハイタッチも良かった。

この演出で、デコミクさんの実在感が増したように思う。

 

曲前や曲中のMC

曲前や曲中のMCも目立った。観客のコールや拍手を要求したり、もっとと観客を煽るような呼びかけたりするMCも多かった。歓声の大きさに「いいね」と言われて嬉しかった。

本人がXでポストしていた内容の通りでした。

曲前に、次の曲を匂わせるようなMCもライブならでは。「もう無理もう無理なんて言っちゃダメだからねー」と歌詞を引用して観客に呼びかけて、感の良い人は「ヴァンパイア」が次の曲だと分かるの良かった。

観客に手拍子を要求して、そのまま「ハートアラモード」と曲名を言って曲を始めるのとかもライブっぽくて良かった。

こういう次の曲に絡めたMCは、人間のアーティストのライブでは普通にあるけど、ミクさんとかボカロのライブでは滅多にないので嬉しかった。

「代々木ー!」と会場の地名で観客に呼びかけるのも、ライブあるあるのMCで良かった。

 

ステージパフォーマンス

マイクスタンドを持ったり、ギターを弾いたり、台の上に立ったりとか、ライブステージならではのパフォーマンスも楽しかった。ギターを背中に回してハンドマイクで歌ったのは、滅多に見ないミクさんでカッコ良かった。

ギターと言えば、左利きのギターの弾き方でしたね。左手で弦をはじいてた。これはDECO*27さんが左利きのギタリストだから。こういうところでDECO*27さん家のミクさんだと分かるのも良い。

ヒバナのオープニングのギターフレーズを原曲より多く弾いたり、テレパシで原曲より長い間を入れたり、原曲を知る観客をあれ?と思わせて、曲が進むと観客が涌くような演出もライブ感あって良い。

この演出、デコミクさんのモーションや映像もそれに合わせて作り込まないといけないので、それなりに手間がかかるはず。それでもこの演出を入れたのは、DECO*27さんのこだわりを感じる。

ボカロ以外だとロックを好んで聞いて、ライブにも行く私としては、ロックスターのようなステージパフォーマンスを見せてくれたダクネスのデコミクさんがカッコ良くて、そこにも興奮してました。

 

ライトネスとダークネス

DECO*27さんは、ポップな曲とダークな曲のコントラストがある作風で、かつて前者が白ニーナ、後者が黒ニーナと呼ばれてたこともあった。

デコミクライブでは、それをライトネスとダークネスという2人のデコミクさんに割り当てたのが良かった。ポップでかわいい曲をライトネスが、ダークでロック色の強い曲はダークネスがパフォーマンスする役割分担になっていた。

そのため、ダークな曲を何曲かダークネスがやってから、2人がバトンタッチ、ライトネスがポップな曲を続けるというように、ライブの流れにメリハリがついた。

またデコミクさんが2人いることで、2人の入れ替えシーンや絡みがステージの見せ場にもなったりした。2人がハイタッチやグータッチしながら入れ替わったり、次にパフォーマンスする方を応援する素振りを見せたりする。

2人で一緒に「ハオ」をパフォーマンスする演出もあって良かった。

 

まとめ

以上、デコミクライブの演出について語りました。

ボカロや初音ミクの歴史の視点では、デコミクライブは、文字通りボカロPがボカロをプロデュースしたライブとして、金字塔を建てたと言っても過言ではないでしょう。しかもそれだけでなく、初音ミクのライブとして素晴らしいステージを作ってくれました。

DECO*27さんが公演後に、会場内のBGMが学生時代とかに聴いてた曲だとポストしてました。洋楽のロックやパンクが中心の選曲でした。

こういったアーティストたちのライブステージを見て、こういうライブをやりたいと思った所もきっとあったと思います。そして、それをDECO*27さんは実現したのでしょう。

こういうミクさんのライブがやりたかったというDECO*27の思いが、随所の演出に感じられたのが最高のライブでした。