マジカルミライ2014東京公演に行ってきた

マジカルミライ 2014
「初音ミク」を取り巻く創作文化の“今”を発信するイベントと銘打たれたイベント、マジカルミライ2014東京へ行ってきました。大阪では展示とライブコンサートの両方があったのですが、東京はライブコンサートのみ行われました(物販もあったけど)。
ライブコンサートは、昼公演と夜公演の両方に参加しました。自分は大阪公演も見ていて、セットリストも大阪公演と同じなのでしたが、それでも観客と一緒に盛り上がりながら演奏を聴き、ステージを見るのはとても楽しかったです。

ライブコンサートの感想

席は、昼公演がSS席でアリーナ席。ギターとキーボードの正面、ステージをやや左前方に見る位置。偶然にもTwitterでの知り合いとお隣に。夜公演はA席でスタンド席。ステージまでの距離は近いが、ドラムとベース側から斜めにステージを見下ろす位置でした。
音的には昼公演のアリーナ席の方が良かったかな。夜公演はステージ全体やアリーナ一杯のペンライトの海がよく見えました。

今回のバンドは、メンバーが若いこともあってか、演奏に勢いを感じました。特に、「Hello, Worker」や「アカツキアライバル」「ワンダーランドと羊の歌」「東京テディベア」のようなロック色が強くて、テンポの速い演奏はすごい楽しかった。ペンライトを振るというより、腕を振る、首を振る、体を振る、そんな勢いで楽しんでたり。

ステージ後方の高解像度スクリーンは良かった。初音ミクらキャラクターの姿が綺麗に映るので、後方の観客席からは見えにくい表情や衣装の細部がよく見えました。個人的には、Weekender Girlでミクさんのパンジー衣装が写らなかったことが残念だった。あの衣装好きなので、綺麗に写っているのが見たかった…。

「深海少女」では、観客席が青いペンライトの海になって綺麗でした。こういう、曲に合わせてペンライトの色を変えるのは良いね。
「ワンダーランドと羊の歌」は、かなりアップテンポな演奏も楽しかったが、ミクさんがピョンピョン跳ねたり、クルクル回るような踊りも可愛かった。
アンコール後の1曲目は「Sweet Devil」。昨年のマジカルミライ2013のオープニング曲でもある。昨年のオープニングがフラッシュバックして、テンションが上がった。

アンコール後の最後の曲「39」では、後方スクリーンに、色んな絵師さんが描いた初音ミクのイラストがたくさん映し出されまし。「39」の歌詞を歌うミクさんは、たくさんのイラストを描いてもらって「39(サンキュー)」と言っているようにも思えて、それが良いなと思う演出でした。このライブコンサートで曲が演奏されることは、その曲を作ったボカロPにとっての晴れ舞台でもあるが、この演出は絵師さんにとっても晴れ舞台となる意味があったと思いました。

ここで、ライブコンサート全体を総括する感想を。

初音ミクのライブコンサートでは、スピーカーから流れる歌声と、透過スクリーンに投影された映像が、初音ミクです。それは頭では分かっているのですが、姿を持って歌う初音ミクが、ステージの上に確かにいる。そんな錯覚に陥ることがあります。今回のマジカルミライ2014のライブコンサートでも、そんな、ある種の魔法にかかりました。

それは、リアルな歌声や映像のためなのか、バンドの素晴らしい演奏のためなのか、素敵な歌とその歌詞のためなのか、周りの観客の熱気のためなのか、自分の感覚がおかしくなったのか、その理由はよく分かりません。

でも、そんな「初音ミクがいる」という魔法にかかりたくて、自分は初音ミクのライブコンサートに行くのだろうなと再認識しました。好きなボカロ曲を生のバンド演奏で聴きたい、みんなで盛り上がりたい、という別の理由もあるのですが、魔法にかかりたいというのも、また理由の１つ。それを再認識したのでした。

また、ライブ後にスタンド席の周りの人達と、良いライブだった喜びと、ご苦労さまの気持ちをハイタッチで分かち合いました。それが忘れられない思い出になりました。

今回のライブコンサートの制作陣やスタッフ、ステージで演奏された楽曲を作成したボカロP、一緒に盛り上がったバンドメンバーや観客達、そして初音ミク達に言うべき言葉は１つしか思い付きません。「39!!(サンキュー!!)」