日替わり NAT’s Champloo

音楽やライブ(HM/HRやボカロなど)、旅行など、ごちゃっとした日記

FAIR WARNING「Brother's Keeper」

ブラザーズ・キーパー(初回限定盤)(DVD付)

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ドイツのメロディアス・ハード・ロック・バンド、FAIR WARNINGの6年ぶりの復活作。私がHM/HRを熱心に聴き始めた頃に、最もお気に入りのバンドのひとつだったので、この復活は私にとって嬉しい大ニュースでした。長いブランクの後の復活作ということで、不安もあったのですが、それを全く感じさせないアルバムになっています。
先行シングルで何度も聴いた"Don't Keep Me Waiting"を筆頭に、魅力的なメロディを持った質の高い曲を、ハードでパワフルなギターとドラム、ベースに乗せて、エモーショナルなハイトーン・ボーカルが歌うという、FAIR WARNINGの魅力は以前と変わってない。オリジナルメンバーの1人でギターのアンディが参加していないのは残念だが、ボーカルのトミー、ギターのヘルゲ、ドラムのC.C.、そしてベースのウレの4人によるバンドサウンドは、より安定して結束が強まった印象。
1曲目の"Don't Keep Me Waiting"は復活作のオープニングを飾るのにふさわしい、FAIR WARNINGの魅力がつまったパワフルで魅力的なメロディの曲。このアルバムで一番の曲ではないだろうか。続く"Tell Me Lies"はヘルゲの曲。曲は良いけど、歌詞がちょっとこのバンドらしくないかも。5曲目の"No Limit"はボーナス・トラックだが、ノリの良い曲で結構私はお気に入り。中国風のサウンドで始まる"The Way"は、ハードなギターサウンドと麗しいメロディのサビが魅力的。私の一番のお気に入り曲です。
"All Of My Love"はFAIR WARNINGらしいバラード曲。こういうバラード曲がもう一曲くらい欲しかったなぁ。この曲のあとは、ちょっと実験的な曲が続く。うまくFAIR WARNINGサウンドとして消化できていて悪くないけど、ちょっとテンションが落ちるかな。最後はパワフルな"Push Me On"で、全13曲のアルバムを閉めます。6分超の無音のあとに、ちょっとしたオマケがあるけど、何なのかよく分からなかった・・・。
何度聴いても飽きない、上質のメロディアス・ハード・ロックのアルバムに仕上がってます。難点を言えば、オープニングの"Don't Keep Me Waiting"が素晴らしくて、それを超える曲が後になく、後半に実験的な作風の曲が続き、最後があのオマケなので、アルバムを聴き終わったあとの印象が悪くなってしまう点だろうか。オープニング曲に匹敵する曲がもう一曲あって、曲順を工夫すれば、もうちょっと印象が変わったかも。
何はともあれ、FAIR WARNINGが活動を再開して、以前と変わらない質の高いアルバムを出してくれたことは嬉しい。今後も活動を続けて、1stアルバムの「Fair Warning」や3rd「GO!」のような名盤に匹敵するアルバムを出して欲しい、とか思ってしまうのは欲張りかもしれないけれど、彼らはそれを期待させるものを持っています。ファンの1人として、これからの活動に期待していますし、応援していきたいです。