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プロセカのライブ「プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 1st - Link -」 #セカライ に行ってきた

ゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(以下、プロセカ)のリアルライブ「プロジェクトセカイ COLORFUL LIVE 1st - Link -」(以下、セカライ)が幕張メッセであると聞いて、行ってきました。

pjsekai.sega.jp

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セカライは、プロセカというオリジナルキャラクターによるユニットと、初音ミクたちバーチャルシンガーが登場する、初めてのライブ。マジカルミライのような初音ミクの公式ライブは何度も行ったことがあるけど、セカライはどのようなライブになるのか、確かめてこなければという思いがあった。もちろん、プロセカを楽しんでいるので、そのリアルライブを見に行きたいというのもあった。

結論から言うと、このセカライだからこそ実現できた、クリプトンボカロファンの夢みたいなステージもあり、本当に良かった。そのステージのために、当日券で公演をもう一回見たりした。

結局、現地では1月28日(金)夜の初演を見た後、次の日の朝公演と昼公演で、合計3回現地で見た。そして、1月30日(日)夜公演の千秋楽は横浜の映画館でライブビューイングで見た。それでは飽き足らず、オンライン配信の見逃し配信を何度も見た。

そんなセカライの感想を書きます。

 

ライブの始まり

セカライの会場は、幕張メッセの9ホールと10ホールの2つのホールを使い、マジカルミライの時の会場よりさらに後ろに座席があるという、一回り広い会場。そんな会場の前には、横に長い透過スクリーンを中央に置いたステージセットと、左右に大きなスクリーン。天井から吊しているスピーカーも、マジカルミライより大きい。

3公演見たけど、どれも席はSS席のやや後のブロック。感染症対策で左右の席が空いてたり、初演の時はブロックの一番前だったりして、いずれも見やすく、周りに気兼ねなく動ける席だった。

観客は、マジカルミライと比べると若い層が多く、女性も多い印象。マジカルミライも女性率は高いが、それ以上に感じた。以前、プロセカのコラボカフェや展示企画イベントへ行った時にも同じように感じたので、これがプロセカのユーザー層の傾向なのかもしれない。

会場ではプロセカのBGMが流れ、それだけで会場がプロセカのセカイの空気になる。公演時間が近づくと、開演前の緒注意アナウンスが、プロセカのキャラクターの声で流れる。このアナウンスでライブ会場がすっかりプロセカの中の空気に。ペンライトを振る観客も増えてくる。ちなみに、このアナウンスは公演毎にメンバーが変わり、初演は各ユニットのリーダー組、翌日の朝公演はLeo/needのメンバーだった。

 

バーチャルライブのリアル版

オープニング映像が流れ、セカイの狭間のミクさんが登場。これから各ユニットのセカイへの旅が始まると言う。なるほど、そういう設定なのね。プロセカのバーチャルライブでも何度か見た流れだ。

そして、プロセカで何度も見たセカイに移動するエフェクトがステージ上に流れ、Leo/need(以下、レオニ)のステージが始まった。その後、プロセカの各ユニットが順番に登場して、2曲ずつ演奏するという形式で進行した。

ステージの中央には透過スクリーンがあり、そこにキャラクターが投影される、初音ミクのライブではお馴染みのライブ。ステージの左右にはバンドが生演奏しており、ドラム、ベース、ギター2本、キーボードという、これまたマジカルミライでお馴染みの演奏スタイル。

観客は、演奏が始まるとみんな立ち上がって、片手や両手に持ったペンライトを振って盛り上がる。コロナ感染症対策でコール禁止であったが、各ユニットの素晴らしいパフォーマンスに拍手を送っていた。ペンライトに慣れていない人もいたり、マジカルミライとは違うペンライトの振りになる場面もあったけど、マジカルミライで見慣れた観客の光景。

 

最初のレオニのステージは、メンバーがバンド演奏する横でリアルのバンドが演奏しているという、ちょっと不思議な光景。それでも演奏モーションが素晴らしいので、リアルのバンドの存在を無視すれば、そこでバンド演奏しているかのよう。特にライブビューイングやネット配信での映像だと、そのように見えた。

MORE MORE JUMP!(以下、モアジャン)のステージは、アイドルユニットらしくバチャシン含めて5名が並んだ華やかなダンスが魅力。全員同じ動きをするだけでなく、左右で動きが変わったり、一人ずつ動いたりと、フォーメーションでのダンスで魅せる。ライブビューイングやネット配信でのカメラワークが完璧で、きっちり歌っている人や見せ場をカメラに収めてたのにも感心した。話によると、WOWOWのカメラクルーらしい。

Vivid BAD SQUAD(以下、ビビバス)のステージも、ユニット+バチャシンの5名によるダンスで魅せる。こちらはクールでカッコいいダンス。1曲目「Ready Steady」のビビバスミクさんはカッコ良かった。2曲目のシネマでKAITOがステージに現れた時には、周りからざわめきが聞こえた。

ワンダーランズ×ショウタイム(以下、ワンダショ)のステージは、まさにショーのステージ。2曲目「potatoになっていく」のステッキを持ったパフォーマンスが素敵だった。1曲目はお気に入りの「セカイはまだ始まってすらいない」が聞けて嬉しかった。

25時、ナイトコードで。(以下、ニーゴ)のステージは、1曲目「悔やむと書いてミライ」がバンドアレンジが印象的で、重い歌詞が激しいバンド演奏でより劇的になった。それだけに「生まれたことが間違いだったの?」の歌詞で静かになる一瞬が印象的だった。

ここまでの曲は、ゲーム中でも3DMVがあり、バーチャルライブでも演奏された曲が中心だったので、プロセカのバーチャルライブをリアルのライブ会場で体験しているような感覚。それだけでも十分楽しめたのだが、セカライの真骨頂は後半の展開であった。

 

サプライズが続く後半

前半が終わった後、各ユニットの楽屋での会話が流れるという時間に。それまでずっと立って盛り上がっていた観客にとっても良い休憩時間になり、座りながら楽屋裏でのキャラクターたちの会話を楽しんでいた。

 

休憩時間後に後半のステージが始まる。前半とは順番が変わり、モアジャンのステージから。1曲目は「メルティランドナイトメア」で、スモーク演出が印象的であった。

そしてノンストップで次の曲へ。マイクを叩く音と共に「あ、あ、マイクOK」との台詞。自分にとっては、これが後半のサプライズ展開の始まりであった。2曲目は「ビバハピ」、ゲーム中では3DMVが未実装の曲。こういう曲も来るの?!という驚き。これまでの曲は、どれもゲーム中に3DMVがあって、バーチャルライブでもやったことある曲ばかりだった。後半は、それ以外の曲も来るというサプライズ。「ビバハピ」は、「M・I・K・U」のコールの後にミクさんが手を上げてアピールする振り付けが好き。(ネット中継だとカメラの外になっちゃってたのが残念)

続いてのニーゴは「カトラリー」「ベノム」の2曲。各曲をミク・奏・真冬、 瑞希・絵名の2組に別れて歌った。特に印象的だったのが「ベノム」。初音ミク公式のライブは、基本的にクリプトンのボカロが歌う曲をやるのだけど、「ベノム」は原曲ではv flowerが歌う曲。セカライだと、クリプトン以外のボカロ曲もやるのかと嬉しく感じた。クリプトン組に限らず、色んなボカロの曲が演奏されるのは嬉しい。

 

ワンダショは、1曲目が「テレキャスタービーボーイ」。これは昨年のマジカルミライでもやった曲だ!と嬉しかったけど、今回はワンダショ4人+レンによる賑やかなグループパフォーマンス。サビで原曲MVオマージュの振り付けなのが楽しい。

そして2曲目。聞き馴染みのあるスキャットの中、レンが退場してミクが入場して、「ミラクルペイント」が始まる。2007年に発表された初音ミク初期の名曲。それが15年経った今も新しい形で歌い継がれて、プロセカの若い観客も楽しんでいる。その事実に感激してしまう。世代を超える名曲というのはこういう事なのだろう。ダンスの振り付けがProject DIVAの振り付けベースなのも嬉しかった。

 

「ミラクルペイント」の感激が冷めないうちに、ビビバスのステージが始まり、ルカ・こはね・杏が「Just Be Friends」を歌う。この曲は2010年に発表されて、MIKUNOPOLISなど海外公演でも演奏された曲。これも世代を超える名曲。感激が止まらない。

ビビバス2曲目は、彰人と冬弥が歌う「フラジール」。演奏がすごくカッコ良かった。間奏でアコースティックギターをかき鳴らすのも素敵で、彰人と冬弥のダンスも良かったので、もし大声禁止でなかったら、女性ファンから黄色い歓声が聞こえたことだろう。

 

最後のユニットはレオニ。「ヒバナ」の堂々とした演奏が素晴らしかった。特に一歌の歌唱が素晴らしい。演奏が止まった時だったか、ギターを抱えながら腕を上げる一歌の姿が印象に残っている。こんな立派な姿になって…となぜか保護者目線になってしまった。楽曲に合わせた火柱の演出もあり、観客の盛り上がりも熱いステージだった。

2曲目は「ドラマツルギー」。現地だと、レオニ全員の動きが見えるのが良いですね。中央で堂々と歌う一歌、ストイックにベースを弾く志歩、ドラムのフィルの動きも見せる穂波、空いてる片手で観客を煽る咲希、右端でレオニを歌とギターでサポートするミク。良い光景だった。

 

最高だったバーチャルシンガーのステージ

最後の曲は、バーチャルシンガーのステージ。期待していたけど、期待以上の最高のステージだった。

ここで少し解説。マジカルミライやMIKU EXPOのような初音ミク公式のライブは、基本的に原曲と同じシンガーが歌うので、ソロで歌う曲が多い。それに対してセカライは、常にグループでパフォーマンスするスタイルのライブ。原曲がソロで歌う曲でも、グループで歌って踊る。しかもメンバーそれぞれが違う動きをしたり、立ち位置を変えてフォーメーションで見せたりもする。そこが初音ミク公式ライブとセカライの違い。

そんなセカライのスタイルで、バーチャルシンガーのミク・リン・レン・ルカ・MEIKOKAITOが全員一緒に「千本桜」を歌って踊った。これが本当に最高で、感動した。みんな一緒に楽しそうに動き回って歌っていた。日の丸を2人ずつで腕を伸ばして作ったり、ICBMでリン・レンがかめはめ波みたいな格好したり、聖者の行進で足踏みしたり、6名がハイタッチしながら動き回ったり。その光景が見られただけで嬉しくて、とても興奮した。

現地やネット中継で何度も見たけど、各キャラ毎の動きにも個性があって良かった。ミクは可愛く動くし、リン・レンはペアで元気に動くし、ルカやMEIKOは大人の女性らしく優雅に動くし、KAITOは恭しくお辞儀したりしてた。

曲が終わる前に、ステージの左側に全員集まって観客に手を振ったり、右側でもやってくれた。もう嬉しすぎて、ペンライトをブンブン左右に振って答えるしかなかった。

千本桜をバチャシン全員で歌う光景は、セカライで一番嬉しかった。当初の予定では、初演と次の日の朝公演の2回見る予定だったが、もう一回この光景が見たくて昼公演を当日券で見た。それくらい素敵なステージだった。

このステージは、セカライのスタイルだからこそできたステージ。セカライは、グループでパフォーマンスするスタイルのライブなので、そのための制作スタッフやシステムを揃えて、ステージを作り上げている。なので、バチャシン全員でパフォーマンスする「千本桜」のステージを作ることができたのでしょう。

もしセカライの次回があるなら、またバチャシン全員で歌う曲をやって欲しい。プロセカに収録済みの曲から選ぶなら、「スイートマジック」をバチャシン全員で歌うのを見てみたいな。

 

セカライが終わって

バチャシンの「千本桜」で本編は終了。その後にアンコールが3曲ありました。プロセカ書き下ろし曲の中でも特別な「セカイ」「ワーワーワールド」「群青賛歌」の3曲で、セカライは幕を閉じました。

プロセカのバーチャルライブをリアルでやる、そんなライブでした。会場に集まった観客達はセカイを旅するという設定で、ライブ会場に各ユニットのステージが現れて、観客達はそれを応援する。プロセカのバーチャルライブでもあったような流れ。

それに加えて、まだ3DMVの無い曲もやるというサプライズ展開が後半にありました。私は特に「ミラクルペイント」「Just Be Friends」、そしてバチャシン全員で歌い踊る「千本桜」が夢のようなステージで、嬉しいサプライズでした。

セカライで、今までの初音ミクの公式ライブとは異なる、ボカロ曲を使った新しいスタイルのライブが生まれたように思いました。また見たいと思える素晴らしいライブでした。次回が開催されることを期待しています。