日替わり NAT’s Champloo

音楽やライブ(HM/HRやボカロなど)、旅行など、ごちゃっとした日記

ファンメイドミクライブ「MIKUEC 2020」を見た

東京電気通信大学のバーチャルライブ研究会による非公式のファンメイドミクライブ「MIKUEC 2020」を見ました。

mikuec.com

MIKUECは、これまで電通大の学祭と合わせて講堂などでライブをしていたのですが、今年はバーチャル空間での開催。バーチャルライブの配信システムをバーチャルライブ研究会で開発し(!!)、PCから専用ソフトウェアで参加するというものでした。
残念ながらシステムの問題で、専用ソフトウェアでのライブ配信は中止となり、Youtube配信という形のバーチャルライブになりました。

以下、印象に残った曲を中心に、ライブの感想を書きたいと思います。

ライブ本編

ライブのオープニングは「ロキ」。ミクさんではなく、リンレンが最初に登場するという意外な始まり方。

バーチャル空間のステージは、真ん中に一段高い円形の台があり、そこでボカロ達が歌って踊る。ステージセットの円状のオブジェには照明が設置され、演出に大活躍してた。

背後のバックスクリーンにはCG映像が流れるのだけど、その映像がまたハイクオリティだった。例えばライブ2曲目「FREELY TOMORROW」のCG映像は、ピンクと白の2色を基調としたお洒落な映像で、そのまま普通に楽曲のPVで使えそうだった。

そして、3曲目の前にはMCがあり、ミクリンレンにGUMIも加わってのMC。ボカロのトークもうまくて、字幕がなくても普通に聞き取れた。

3曲目は、GUMIさんが歌う「セツナトリップ」。クリプトンボカロ以外も登場して歌うのはファンメイドならではの醍醐味。

4曲目は、ルカさんが登場して「Hello, Worker」。Youtubeでのライブ中継は、カメラ担当の人が専用ソフトウェア上でバーチャル空間を移動して、その画面を中継する形でした。最初の数曲は、ステージから少し離れた位置からステージ全体を写して、ボカロ達が少し遠い感じでしたが、この曲のあたりから慣れたのか、時々前の方に移動して近くに寄ったりし始めた。

その後は、ミクとIAが歌う「空奏列車」。この曲をセトリにくれてありがとうございます。ミクさんもIAちゃんも、この曲を作ったOrangestarさんも好きな私は歓喜。この2人がデュエットするステージが見られるとか嬉しい。2人の歌声のハーモニーに感激してた。

続いて、MIKUEC2020のテーマソング「ナナイロ」。このライブのテーマソングとして、楽曲もPV映像も振り付けも全部自分たちで作ってしまうのだから、凄い。

そして「METEOR」。曲名の通り、流星が流れる演出が印象的でした。バーチャル空間なので、流星のエフェクトが空を流れていきました。この点において、マジカルミライの演出を超えましたね。照明やレーザーも増し増しで派手でした。

「モノクロ∞ブルースカイ」の冒頭、ミクさんもステージも全てモノクロに変わる演出が印象的でした。曲の展開に合わせて途中から色が付く演出も含め、バーチャル空間ならではの演出で素敵でした。

「ブリキノダンス」も、バーチャル空間ならではの演出が印象的でした。星のエフェクトがたくさん空間を舞い、ステージの後ろでは非現実的な量の花火が打ち上げられ、バーチャル空間だからこそ実現可能な派手な演出が良かった。

「ベノム」でflowerが登場。なかなかライブで見る機会が少ないので、クリプトン組以外のボカロが登場すると嬉しい。花ちゃんのイメージカラーに合わせて紫基調の照明演出が印象的でした。Youtubeのコメント欄も盛り上がり、「めっ!」コールも起きました。

本編最後の曲は「愛言葉III」。これは卑怯、観客を泣かすつもりでしょ。感謝を伝える初音ミクのイメージソングに、この素敵なライブへの感謝の気持ちも自分は重ねました。

アンコール

アンコール1曲目は「テオ」。照明演出も派手に動いて、これは盛り上がる。

アンコール2曲目、そして本当に最後の曲、ギターを抱えてミクさんが登場して演奏するのは「Calc.」。バックスクリーンには、ミクさんに寄ったカメラ映像が映る。こういうの、リアルのライブっぽくて良いですね。そして最後には、銀テープ射出演出。リアルライブと変わらない演出に驚いた。

演奏後、ステージのバックスクリーンにクレジットが流れ、これでエンディングだと知る。エンディング後、バーチャル空間をカメラマンが移動し、ロビー的な場所を紹介するように移動。最後には、今回演奏した楽曲のイラストが並ぶ空間に到着。これがまた素敵なイラストで、ここまで作り込んでいた事に感激しました。

ライブの感想

以上、印象に残った楽曲を中心にライブを振り返りました。どの曲も演出が素晴らしかったです。照明やバックスクリーンCGなどの演出はもちろん、リアルだと費用や準備が大変な大量のムービングライトやレーザーの演出、星や流星が空間を飛ぶエフェクトなど、バーチャルだから可能な演出も素晴らしかった。照明過多でまぶしすぎてステージが見えない場面もあったのはご愛敬。

バーチャル空間でライブをするというだけで十分大変な事を成し遂げたのに、さらにリアル以上の演出にまで挑戦するとか、私の想像以上のファンメイドライブでした。製作側のやりたいことは全部挑戦したかのような心意気が伺えました。専用ソフトによる参加が実現できなかったなど、やりたいことにたどり着けなかった事もいくつかあったと思いますが、そこは次の機会で挑戦して欲しいと思います。

MIKUECによるバーチャル空間でのファンメイドライブ、見る前は、MMDで作られたライブ動画みたいな感じかなと思ってたのですが、そんな予想を遙かに超えたものを見せて頂きました。大学生のボカロファンが、こんな凄いライブを実現するなんて、ボカロの未来はまだまだ明るいな、なんて頼もしく思ったりしました。

 

そんなMIKUEC 2020のライブ映像は、11/23まで見られます。

www.youtube.com