キーボード・プレイヤーのアンドレ・アンダーセンを中心としたバンドROYAL HUNTの新作「PAPER BLOOD」を聴きました。
ドラマティックな展開と緻密でメロディアスなサウンド、ここ数作はコンセプトを持ったアルバムが中心ということで、知的で洗練された印象のあるバンドなのだが、新たに加入したギタリストのマーカス・イデルの影響か、今回はとにかくアグレッシブでダイナミックなサウンド。アンドレの弾きまくりのキーボードが随所で聴ける。
アグレッシブでありながら、メロディアスで多彩なサウンドを聴かせてくれるのはさすが。オーケストラサウンドから一転アグレッシブになる展開がオープニングにふさわしい"Break Your Chain"、ポジティブな歌詞とキャッチーなサビにパワフルでストレートなサウンドの"Never Give Up"、ミステリアスな雰囲気で宗教をテーマにした"Seven Days"、メロディアスでアップテンポなインストゥルメンタル曲でシューティングゲームのBGMに使えそうな"Sk 983"、カントリー・ミュージックっぽい雰囲気のある"Kiss Of Faith"、金社会を皮肉った歌詞の"Paper Blood"、叙情的なパワー・バラードの"Season's Change"と、どの曲も違った魅力を持っている。ボーナス・トラックの"Long Way Home(アコースティック・バージョン)"も嬉しいボーナスで、ジョン・ウェストのボーカルが堪能できる。
一番のお気に入りは"Never Give Up"。やっぱり、こういう一緒に歌いたくなるキャッチーなサビとポジティブな歌詞の曲は好きだわ。