日替わり NAT’s Champloo

音楽やライブ(HM/HRやボカロなど)、旅行など、ごちゃっとした日記

UTAU SONIC 2011に行ってきた

http://www.activekussy.com/utausonic/index.htm

歌声合成ソフトUTAUを使った曲を発表しているUTAU-Pや、UTAUの音声ライブラリの作成者(いわゆる中の人)による、UTAU曲のライブ演奏イベントUTAU SONIC 2011に行ってきました。
VOCALOIDだと、この手のイベントとしてドキ生があったのだけど、UTAUでは初めてのライブイベントという事と、音声ライブラリの声を担当した「中の人」が歌うという事で、見逃せないイベントだと思って参加したのでした。
会場は渋谷aube。チケットの前売りを買い損ねていたので、当日券を買って入場。前売りが結構さばけていたみたいで、当日券は残り枚数ギリギリで買えた感じだった。

以下、出演バンドごとの感想など。

mode3

メンバー:Vo.藤本萌々子 Gt.ゆうちゃん Ba.30代P Key.きい(ドジっ娘妹P) Dr.neL(毎夜P)
桃音モモの中の人がボーカルのmode3がトップバッター。
MCでの話し方が、ニコ生で声を聞いたときの話し方と同じで、ああ本物の萌々子さんだなあ、と思ったり。
もともとボーカルではない人だし、これだけの観客の前で歌うのは初めてだろうし、音程を外さずに歌うのに苦労している感じでした。合成音で音程が安定している桃音モモの声なんだけど、音程がちょっと外れた人間らしい声で歌うのが、なんだか新鮮でした。
歌っているうちに調子が良くなったのか、「a day in the loop.」は良い感じでした。

モノクローム・カラーパレット

メンバー:Vo.& Gt.月代白亜(保健体育P) Vo.& Bs.新藤白兎 Gt.髪留め Dr.ゆーまお
月代はくぽの中の人がボーカルのモノクローム・カラーパレット。オーソドックスなバンドサウンドという印象で、まったりと聴いてました。「全てのVOC@LOIDに宣戦布告」では盛り上がりました。
ゆーまおさんから告知があり、自身がドラムとして参加しているバンドだけを集めた「ゆーまお縛り」のライブイベントを来年1月くらいにやるとのこと。すごいな、この人。

miamuji.

メンバー:Vo.& Gt.mia子 Vo.& Key.6410
良い感じにクールダウンになったアコースティック演奏のユニット。「花になる」とか、良さそうな曲がいくつか知る事ができたので、あとで曲を聴きに行こうと思いました。
ゲストでむちゃPが加わったときに、背の低い女性でもステージが見えるように前の人はかがみましょうか、みたいな話になって、あれよあれよという間に観客が続々とその場に座っていった。観客達の結束感なのか、温かさなのか、その場を良くしようという雰囲気なのか、よく分からないのだけど。私も何となく周りに合わせて、その場でしゃがんだりして。
結局、オールスタンディングのフロアで観客の大半が座って見るという、前代未聞の光景が見られた。曲が終わったら、「起立」の号令(観客の誰かの掛け声?)でみんな立ち上がったり。なんだ、この不思議空間(笑)。

昇天

メンバー:Vo.雷地ゆう Gt.錯乱P Ba.むちゃP まる@Loop Dr.酒乱P
欲音ルコの中の人がボーカルの昇天。雷地ゆうさんのボーカルが、ブルージーでハスキーがかった声で味があった。特に「Ready For The Blue?」は、ブルージーなボーカルがハマってた。
演奏陣も安定していて、バンドスタイルのハードサウンドな好きな私としては、このステージが一番楽しかった。

Red Hot Chili Producers

メンバー:Vo.小山乃舞世 Gt.ミナツキトーカ(パンドリストP) Gt.21世紀P Ba.デスおはぎ Key.シメサバツイスターズ Dr.ふわる
重音テトの中の人がボーカルのRed Hot Chili Producers。小山乃さんの軽妙なMCが印象的でした。ニコ生とかで場馴れしているのか、観客からの声に対する返しも上手かった。
演奏陣は、演奏能力が高い人達が集まり、セットリストも「E.F.B〜恒久の氷結〜」や「しゅーてぃん☆すたー」「けんか別れ」のパンクアレンジバージョンと、人気曲のオンパレード。UTAUファンなら盛り上がらないわけがない。
メンバーが「パンク別れ」と呼んでいた「けんか別れ」のパンクアレンジバージョンには、ちょっと驚いた。元々バラード曲なのが明るい曲調になることで、空元気にも、若さゆえの勢いにも解釈できて、なかなか面白いアレンジ。アレンジしたシメサバさんは、良い仕事をしました。このアレンジがどこかで公開されるのを期待。
アンコールは、これまた人気曲の「おちゃめ機能」。ステージ上に出演バンドの面々を呼んで、最後はみんなで盛り上がる。

全体の感想

正直、UTAU-PやUTAUの中の人の顔が拝見できて、同じ時間を共有できれば、それだけでも良いや、くらいの気持ちで参加しました。しかし予想以上に演奏や曲が良く、観客の一緒に盛り上げようという雰囲気も良く、楽しいライブイベントでした。終演後、観客から自然発生的に次回開催を願っての三本締めが始まり、良い雰囲気で終わったのが印象的でした。
今は終了してしまったドキ生のように、UTAU界隈のクリエーターとファンが楽しい時間を共有できるイベントとして続いてくれれば良いなと思います。
実のところUTAUの曲や活動にはあまり詳しくなくて、VOCALOIDを追うだけで大変で、UTAUはあまり追えていないのだが、無視しておくにはもったいない、素敵な曲や才能の宝庫だと改めて思ったイベントでした。