- アーティスト: スレイヤー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2002/06/05
- メディア: CD
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私がLOUD PARKで圧倒された怒涛の演奏が、このアルバムに封じ込まれている。ひたすら速くて攻撃的で強烈なサウンドでありながら、メタルの様式美も感じるし、ギターリフもカッコいい。最初の「ANGEL OF DEATH」から最後の「RAINING BLOOD」(ボーナストラックは除く)まで、徹頭徹尾攻撃的な曲が続く。全10曲で約29分という短さだが、その密度の濃さに息をつく暇もない。しかも最初の「ANGEL OF DEATH」と最後の「RAINING BLOOD」が、このアルバムで最も素晴らしい2曲というのが完璧。
特に「RAINING BLOOD」のドラマチックな展開は鳥肌もの。本当に血の雨が降っているかのようなSEと、タタタンとスケール感のあるエフェクトをかけたタムによる荘厳な雰囲気に続いて、ツインギターのリフで曲が疾走し始めるオープニング。そして最後のギターソロで狂ったようにスピードを上げていくドラムが最高潮に達したときに、雷の音と共にまた雨のSEに戻っていく展開。素晴らしいです。
これが20年前の1986年に作成されたアルバムというのが信じられない。これと同じくらいの速さと攻撃性を持ったバンドが数多くいるであろう現在においても、これを超えるアルバムはほとんどないんじゃないだろうか。そんな事を思ってしまうほどのインパクトを感じた。
それにしても、これほどの名盤なのに、日本盤が中古でないと入手できないという状況はおかし過ぎる。近くのCD屋にもAmazonにも輸入盤しかない。結局私も輸入盤を買いました。別に日本盤じゃないといけないということもないんだが、オリジナル・メンバーでの新作も最近出てるし、LOUD PARKで来日もしているというのに、企画盤も再販もないというのは、レコード会社も商売が下手だよなぁ。SLAYERは今までレコード会社がいくつか変わっているようなので、権利の問題とか色々あるのだとは思うのだけど、もったいない・・・。