日替わり NAT’s Champloo

音楽やライブ(HM/HRやボカロなど)、旅行など、ごちゃっとした日記

2020年明けましておめでとうございます

今年は沖縄の実家に帰省せず、自宅の横浜で年末年始を過ごすことにしたので、初日の出をどこで拝むか悩んだのですが、比較的近い横浜の大桟橋に行くことにしました。

予想通り人も多かったのですが、場所が広いこともあり、少し動き回って良さそうな場所を確保できました。

天気は曇りで、雲の隙間から初日の出を拝む形になりました。

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2020年も良い年になりますように。

 

一年の計は元旦にあり、ということで、今年の目標を。

今年は、2019年の振り返りの最後に書いたように、まとまったアウトプットが無かった昨年の反省と、限られた時間を有効に使えるよう、下記の2つを心がけたいと思います。

(1)まとまったアウトプットをこまめに出す

何かイベントがあったり、書くネタがあったりしたら、簡単でも良いので、その日のうちにどこかに書く

(2)自分がしたいこと、できることに専念する

特にボカロは全て追い切れなくなってる事もあり、限られた時間を自分のしたいことに専念して使う

 

2020年は、そんな感じで、よろしくお願いします。

2019年の振り返り

毎年恒例の1年の振り返り。

平成から令和に時代が変わったこの一年。仕事や生活の面でも、職場や仕事の内容が変わる事もあったりと、色々と変化があった一年でありました。

趣味については、ボカロを追い掛けて各地に飛び回るのは相変わらずなのですが、まだまだ新しい事があると関心する日々です。

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ボカロPのライブやボカロDJのある音楽イベント「僕らの歌の路は壁を突き破りすべてをつなぐ祭」に行ってきた

vassago2129.wixsite.com1

音楽イベント「僕らの歌の路は壁を突き破りすべてをつなぐ祭」、略して僕歌路祭に行ってきました。ボカロPのライブやボカロDJを楽しんで来ました。

 

会場は、大阪の心斎橋近くのアメリカ村と呼ばれるエリアにあるライブハウス。若者向けの繁華街で、ボカロのイベントがあるのが不思議な感じでした。

 

チケットの整理番号が早い番号だったので、入場したら即物販でTシャツとクリアファイル購入。

 

イベントは、前半がBANDパートで、後半がDJパート。BANDパートの最初はbuzzGさんのステージ。

buzzGさんは、自らギターを弾きながら歌うスタイルのバンド構成。バンドメンバーは、ねじ式バンドの演奏陣。「しわ」「オリオンの夢」は良い歌だなと、生で聴いてあらためて思った。

バンド転換は、このライブハウスの造りの都合上、観客席を出演者が通る形になってた。出演者が通る時には、モーゼの海割りよろしく観客が通路を作り、ペンライトの光で照らされるという面白い光景ができてた。

2組目はOtomaniaさんのバンドOtomaniaC。アゴアニキがベースで加わり、Otomaniaさんのベースと合わせてダブルベースという珍しいバンド構成。アゴアニキが黄色い鏡音ベースで、Otomaniaさんが緑のミクベースを使っていました。

 2曲目では、2人のベースソロの応酬もあってテンション上がった。Judasでは、アゴアニキがベースをタンバリンに持ち替えてたのだけど、動きが目立って仕方なかったw

続いては、アゴアニキさん率いるアゴノス。ダブルラリアットにおかえりロンリー、方向音痴、自爆、よっこらせと、盛り上がって楽しいステージだった。

ねじ式さんのステージは、ねじ式さん本人が歌うステージで、全曲本人が歌うのは初めてとのこと。ねじ式さんの楽曲はライブ映えする曲ばかりなので、バンド演奏で聴けてすごく楽しかった。勇者になれない僕ら、道化師のパズル、ブラッディ・グラビティ、ダチュラと林檎と、お気に入りの曲がたっぷり楽しめた。ダチュラと林檎は、ジャズ的にスイングするバンド演奏も良かった。

アンコールもあり、最後はフリィダム・ロリータで盛り上がって、BANDパート終了。

 

場面展開があって、DJパートが始まった。自分はBANDパートを休み無しで盛り上がって疲れたので、後方で少しまったり。お腹も空いたので、会場を途中退場してファーストフード食べて戻ってきたりした。

戻ってきた後は、keiseiさんと悠雨さんのDJを楽しんだ。

keiseiさんはミクノポップを中心としたDJで、ミクファンには盛り上がる選曲。曲によっては、ライブのようなコールも。

悠雨さんのDJは、人気のボカロ曲をボカロキャラ満遍なく流すコンセプトのセトリで、ミクリンレンルカ・GUMI・IAだけでなく、flower、ONE、ウナの曲も流してくれて、楽しかった。開幕がテオで自分は一気にテンション上がった。おねがいダーリン、アスノヨゾラ哨戒班、バイオレンストリガー、はやくそれになりたい!あたりが嬉しかった。はやくそれになりたい!は、ウナの法被を着た観客がステージにあがる光景も。あと、リングの熾天使も流れて、この曲で観客がコールするのも面白かった。

 

以上、楽しい音楽イベントでした。バンドとDJの両方でボカロが楽しめるのが良かったし、特定企業のボカロだけで無いバランス感覚も良かったです。ファン主催ならではの、言わば「ボカロ箱推し」な音楽イベント、今後も続けてくれるとボカロ箱推しな自分にとっても嬉しい。

KYOTO NIPPON FESTIVAL 2019の初音ミクコラボを見てきた

www.kyotonippon.com

京都の北野天満宮で行われる「KYOTO NIPPON FESTIVAL 2019」で、初音ミクとコラボしたイラスト展示があると聞いて、京都観光も兼ねて行ってきました。

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Rellaさん、iXimaさん、森倉円さんの描き下ろしビジュアルや、

初音ミク × 京都 三十六画仙イラストコンテスト」受賞36作品など、イラスト展示が楽しめました。

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展示イラストを収めた図録やグッズも買いました。

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北野天満宮や境内のかえで苑も見てきました。かえで苑は風情があって、紅葉の時期に来たい場所ですね。

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北野天満宮から足を伸ばして、京都御苑京都御所も見学してきました。敷地の広さと、建物の大きさ、歴史の重みを感じてきました。

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さらに京都国際マンガミュージアムで、賀茂川さんのイラスト個展も見てきました。今やっているスマフォゲーム「駅メモ」や初音ミクのイラストも多く、楽しめました。

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こちらでも、画集やグッズを購入してきました。

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1日だけの京都旅行でしたが、密度濃く楽しんできました。

沖縄旅行に行ってきた

私は、VOCALENDARの編集メンバーをやっているのですが、そのメンバーとその友人たち合わせて7人で、「VOCALENDAR MEETING in OKINAWA」と称して、2泊3日の沖縄旅行へ行って来ました。

沖縄へは、ここ最近は毎年のように何度か帰省しているのですが、友人たちと一緒だと行く場所や興味、会話が違ってきて、楽しかったです。

 

1日目

1日目は、那覇空港に到着してレンタカー2台を借りて移動開始。

なぜか私の実家の建物を見る流れになり、その後、実家近くのアラハビーチで海を眺める。f:id:NAT:20190930205517j:image
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この日はよく晴れていて、かなりの引き潮で、今までに見たことの無い光景が広がっていました。

 

その後、道の駅かでなへ行き、嘉手納基地を眺める。f:id:NAT:20190930210044j:image
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ちょうど哨戒機の離陸シーンを見ることができた。

 

そして、事前に予約していたビール工場へ。この日は工場はお休みで動いてなかったのですが、工場の現場を見ながら、ビールが作られる工程の説明を聞くことができた。

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宿泊は、名護の海沿いのホテルで、海の景色が素晴らしかった。

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2日目

2日目の朝は、目が覚めるような海の景色を見ることができた。

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そして美ら海水族館で、大水槽と、黒潮探検という企画で大水槽を上から見ることができたのが、一番印象に残った。

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その後、古宇利島へのドライブと、海岸から古宇利大橋を望む光景を楽しんだ。
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そして、残波にあるグラスボートで、沖の生け簀で餌付けされているジンベエザメを見た。上から見ると、ジンベエザメの大きさがよく分かる。
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そして夜は、沖縄現地のミクファンと飲み会。

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国際通りは県道39号という沖縄ミクファン豆知識も教えてもらった。

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3日目

3日目は那覇観光。まずは首里城公園を見学。


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その後、瑞泉酒造の泡盛工場を見学。

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飲むのが好きなメンバーばかりだったので、工場見学後の泡盛試飲は、出される泡盛の種類を全部飲む勢いであった(笑)。

その後、国際通り牧志市場を見学して、那覇観光は終了。那覇空港から羽田空港へ帰路に着いたのでした。

 

以上、3日間の沖縄旅行でした。今まで行ったことの無い場所にも行けて、友人たちと楽しい時間を過ごすことができました。なんだか、飲んでばかりだった気もしますが(苦笑)。

 

音楽会「冨田勲という宇宙」に行ってきた

www.einsatz.co.jp

冨田勲作品をオーケストラの生演奏やサラウンドサウンドで聞けて、初音ミクソリストとして出演する「イーハトーヴ交響曲」も一部演奏すると聞いて、行ってきました。

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会場のウェスタ川越は、横浜からだと案外遠く、仕事を定時退社して移動開始して約1時間半、開演時間前5分前に到着。

席は、チケットが取れたので、SS席(スーパー・サラウンド席)。1階の中央付近の席で、音響的にもステージの見え方も良い位置。同じ列の4人が顔馴染みのミクファンだったのには笑ったけど。

 

第一部は、オーケストラと合唱による生演奏。「きょうの料理」テーマ曲が生演奏で聴けるという貴重な機会があったり、NHK大河ドラマのテーマ曲が聴けたりした。

大河ドラマにはそれほど思い入れは無いのだけど、「勝海舟」テーマは、ピアノから始まるお洒落な入りと、その後の勇壮な音と展開がカッコ良かった。

大河ドラマのテーマ曲は、オーケストラには珍しい琵琶や琴、笛も入って面白い。演奏後の指揮者・河合尚市さんのMCによると、その演奏者も冨田さんゆかりある人達だったそうです。「徳川家康」は、シンセの音も合わせて演奏してた。誰かが音を合わせて再生してたのだろうか。

リボンの騎士」は、「イーハトーヴ交響曲」演奏会で何度も聴いたこともあり、ミクさんの歌声や姿があるような気がした(笑)。実際には少年少女合唱団の数人が歌ってましたが。

 

第二部は、トミタ・サウンドと生演奏の邂逅と題して、マルチチャンネルサラウンドによる音響と、生演奏の共演があった。

組曲「惑星」より「火星」の冒頭を冨田さんのシンセサウンドで聞いたあと、生オーケストラで続けて演奏するとか、面白い流れを作っていた。「火星」を生オーケストラで聞いたのは、もしかしたら初めてかも。オーケストラでも、勇壮でカッコいい音だった。

その後も、「水星」「木星」「月の光」「卵の殻をつけたひなの踊り」を、サラウンド音響で聞く。正面や周りのホールの壁から音が聞こえるような、不思議な音の空間でした。

公演後に確認しましたが、こんな感じの360度無指向性スピーカーが観客席の横や後ろに配置されており、ここから壁沿いに音が広がる仕組みのようでした。

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鳳来寺山ブッポウソウ」では、観客席2階に合唱団を置いて、観客席の前と後ろからコーラスが掛け合うという面白い音の空間を作っていた。指揮者の河合さんが時々後ろを振り返って、2階席の合唱団に指示を出す珍しい光景も。

尚市さんの解説によると、もともとNHKのTV番組で山の頂上と麓に合唱団を置いて演奏したのを、今回こういう形で演奏したとの事。

そして、お待ちかねの「イーハトーヴ交響曲」は、「銀河鉄道の夜」「雨にも負けず」「岩手山の大鷲〈種山ヶ原の牧歌〉」の3曲を演奏。初音ミクは、姿の出演は無く、歌声のみの出演でした。それでも、「銀河鉄道の夜」ではステージ右のスピーカーから歌声が聞こえ、そこに立って歌ってるかのようでしたし、「岩手山の大鷲」では正面に立って(?)人間の合唱団と一緒に歌っているように聞こえた。そんな風に、位置を意識したミクさんの歌声の出し方は良かった。

初音ミクの歌唱パートは、はっきり見たわけでは無いし説明があった訳ではないけれど、誰かがタイミング合わせて再生させる仕組みだったみたい。ちょっとタイミングがずれてた印象もあった。そろそろ人力じゃなくて、AIとかに音を合わせさせた方が良いのかも。人の演奏にAIが演奏を合わせる技術も出てきたようだし。

岩手山の大鷲」では、合唱団と一緒の方向からミクさんの歌声が、タイミングが合って聞こえてきたのは良かった。ミクさんの歌声が合唱団の歌声と良い感じに混じり合ってた。

最後にアンコールで「青い地球は誰のもの」を演奏して終了。

 

良い音楽と音を聞かせてもらった演奏会でした。そして、今なお色褪せない、冨田さんの偉大な音楽の素晴らしさを改めて感じました。

マジカルミライ2019 ライブの感想

magicalmirai.com

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マジカルミライ2019の大阪会場と東京会場に行ってきました。ライブは、大阪会場の2日目昼公演(初演)と3日目昼公演、東京会場の1日目夜公演と2日目夜公演、3日目昼公演の計5回見ました。セットリストは、毎日一部の曲が入れ替わる日替わりでした。

 

今回のセットリストは、文脈や意味付けを思わせる流れなのと、新しい曲が中心なのが良かったです。
特に選曲は、いつものテンポが速く勢いのあるライブ向けの曲だけでなく、メッセージ性の強い曲も多く入っているのが印象的でした。

 

今回のライブに色々と思う事があるので、その感想を4編に分けて書いてみたいと思います。

  1. メッセージ性の強い曲編
  2. 巡音ルカ10周年パート編
  3. その他、印象に残った曲編
  4. 全体の感想

 

メッセージ性の強い曲編              

今回のセットリストは、ボカロP達が曲に込めたメッセージのぶつかりあいにも聞こえました。ここでは、そんなメッセージ性の強い曲について感想を書こうと思います。

 

オープニングは、ここ数年で人気上昇したボカロPの一人Omoiさん人気曲「テオ」。私も好きな曲なので一気にテンションが上がる。「魔法が解ける それまで 繋いでいてよ 手を」という歌詞、ひょっとしたらマジカルミライが終わるまで手を繋いでいてよと、歌っているのかも。

ミクさんのCGモデルは、クリプトン製R3システム用のモデルで、今回新しくリファインされた「初音ミク19モデル」。「SNOW MIKU Live! 2019」の冒頭もR3でオープニングが「テオ」だったので、この後も同じ流れかな?と思いきや、次は違う曲が来た。ピノキオピーの「すきなことだけでいいです」。おー、これが来たか。

好きなことだけやりたいけど、それも難しいよねという歌詞。振り返ると、ここから続くセットリストを暗示してたのかも。

 

次はラマーズPの「愛の詩」。君に寄り添う初音ミクを歌ったような歌詞。ここで話をライブ本編最後の方に進めると、本編最後の1つ前の曲が、「愛の詩」と対になるような形で、昨年のマジカルミライテーマソング「グリーンライツ・セレナーデ」。これも創作者に初音ミクが寄り添う歌。

「グリーンライツ・セレナーデ」が流れて、昨年のマジミラミクさんが登場したときの観客の盛り上がりが半端無かった。この曲は、マジカルミライの新しいアンセムになったかもしれない。

 

そして本編最後は傘村トータさんの「僕が夢を捨てて大人になるまで」。ステージ上のミクさんがピアノ弾き語りで歌い始め、バンド演奏も加わり、原曲とは違ったドラマティックな音に。そんな音に乗せて、大人になるために夢を捨てようと葛藤する歌が歌われる。

前曲の「グリーンライツ・セレナーデ」で寄り添うミクと一緒に夢を追い掛けてきたけど、でも夢だけを抱えて生きていくのも難しくて。そんな流れにも思えた。好きなことだけでは難しいと歌う、ライブ2曲目の「すきなことだけでいいです」も思い出す。セトリの中でこの位置で演奏するからこそ、歌詞の意味が強く感じられる曲に思えた。

ピアノバラードにバンド演奏が加わるドラマティックな展開と、切々と歌い上げるミクさんの歌声に、正直、心が震えた。本編最後の曲ということもあり、演奏後に強い余韻を感じた。

私は傘村トータさんの曲が好きなのですが、良い位置でトータさんの曲を演奏してくれて、本当にありがとうと思う。

 

そしてアンコール一曲目は、wowakaさんの曲を現す映像と音が流れ、ステージ上にwowakaさんの詩の歌詞が人の形を作っていき、その中からミクさんが登場して演奏が始まる。wowakaさん追悼のパート。ここは日によって曲が変わったのだが、大阪公演2日目(初演)は「アンハッピーリフレイン」。なんだか、誰よりも速く駆け抜けたようなwowakaさんの人生を歌っているようにも聞こえて…。天に届けとばかり、力の限りペンライトを、いや腕を振り上げてた。

東京公演の2日目くらいからだろうか、wowakaさん追悼パートが始まる映像が流れている間、観客から「wowaka! wowaka!」のコールが始まった。誰だか知らないけど、粋なことを始めたものだ。私もコールに加わった。

 

アンコール2曲目はlivetuneさんの「Hand in Hand」。曲が始まっても、直前のwowakaさんの曲の余韻が抜けきれず、ペンライトを顔の前で掲げて、合掌するような格好で、しばらく動けなかった。

君の手が作り出したものは、知らない誰かの力になるという、初音ミクの創作文化を思わせるマジカルミライ2015のテーマソング。前のwowakaさんの曲に続いて歌われると、君の手が残したものは、君がいなくなっても誰かの力になると歌われるようにも聞こえて、少し切ない気持ちになる。そして、ライブ一曲目の「テオ」の歌詞「魔法が解けるる それまで 繋いでいてよ 手を」とも重なる。

 

アンコール最後の曲は、満を持して今年のマジカルミライのテーマソングで、和田たけあきさんの「ブレス・ユア・ブレス」。「言葉は全部 君になって」という歌詞に、アンコール冒頭のwowakaさんの歌の歌詞がミクさんの形を作っていった光景を思い出す。

この歌は、生まれてしまった命に「ハローハロー」とコールして祝福する歌だと思っているのだが、8/31の東京公演で聞いたときは、また違った意味を感じた。この日は初音ミクは12周年を迎え、企画展の新技術発表会でクリプトンが2020年に新しい歌声ソフトウェアで初音ミクを発売することを発表した。新しいミクさんの旅立ちに「ハローハロー」と祝福しているような気持ちになった。

 

最後のMCで、「みんなが作る歌と声援があって、私は私でいられます。ありがとう。」という言葉があった。「ブレス・ユア・ブレス」で「もう君に 僕なんか必要ない」歌ったことに対して、そうじゃないよと言うフォローにも少し聞こえたけど(苦笑)、この言葉は、みんなの作る作品とその作者、そしてファンの数だけ初音ミクがあって、それが集まったものが、今ステージの上にいる私、初音ミクです。と言っているのかもしれない。和田たけあきさんが作ったテーマソングも、その他のライブで歌われた曲も全部ひっくるめて「初音ミク」だと。

 

今回のライブは、強いメッセージ性を持つ楽曲が多く歌われました。そのメッセージは作者達が歌に込めたメッセージであり、時に他の曲とは反対のメッセージを発していたりする。それも全部ひっくるめて、マジカルミライに立つ「初音ミク」だった。なんという恐ろしくも心強くもある存在であることか。

 

初音ミクという "いきもの" の過去・現在・ミライについて歌った「ブレス・ユア・ブレス」がテーマソングのマジカルミライに、ふさわしいセットリストだったと思う。

 

巡音ルカ10周年パート編              

スクリーンに映される「巡音ルカ 10th Anniversary」のロゴ映像とBGMで、ここからルカさんのターンですよと宣言して始まったのは、ゆよゆっぺさんの「Never Die」。巡音ルカ10周年記念コンピアルバム書きおろし曲。「I will never die」とルカさんが歌う度に、ステージ上のスクリーンに羽が広がる映像が繰り返されたのが印象的だった。そして、バンド演奏で唸りを上げるギターが、なんとも激しく感情的なことよ。このギターとルカさんの歌声で泣ける。

 

続く2曲は、日替わりで曲が変わった。otetsuさんの「星屑ユートピア」はルカ発売当初からのお気に入り曲で嬉しかったし、emonさん「どりーみんチュチュ」はミクさんリンちゃんをバックダンサーに可愛かったし、samfreeさん「ルカルカ☆ナイトフィーバー」は観客がめっちゃ盛り上がるし、ギターソロも熱かった。

 

Heavenzさん「それがあなたの幸せだとしても」は、エモいルカさんの本領発揮。ルカさんが強い思いが込められた歌を歌った時の、心を揺らす力は凄いなと思った。肩を揺らしながら熱く歌うルカさんと、スクリーンに流れる歌詞に、心を震わせられた。ペンライトを握る手に力がこもった。

 

EasyPopさん「Jump for Joy」は、その前のMCも含めて、大変良いミクルカを見させて頂きました。MCで「ミークーー」とミクさんを呼ぶルカさんとか、「ルカと一緒に歌うのすごく楽しい」と言うミクさんとか。歌の最中も、楽しそうに踊る二人とか、手を合わせたりする二人とか。

 

以上、巡音ルカ10周年記念パートは、ルカさんソロ歌唱で4曲、jump for joyも加えると、計5曲。10周年のお祝いにふさわしく、たっぷりルカさんの歌の魅力を聞かせてもらった。

 

その他、印象に残った曲編              

ここでは、これまでの二編では書かなかったけれど、特に印象に残った曲について書きます。

 

Orangestarさんの「快晴」。自分的にはニコ動とかに上がってるIA歌唱版の印象も強く、最初は歌に入っても曲がしばらく分からなかった。Orangestarさんの曲と気付いた時は嬉しかった。Orangestarさん好きなので。こっそり片方の手のペンライトをオレンジに変えてた(笑)。

 

*Lunaさん「メインキャラクター」は、レンくんが熱く歌う歌詞に、レンくんかっこええなあと思った。熱い心を持った少年だから歌える曲だ。

 

7曲目から11曲目までの流れは、日によって違うのだが、「satisfaction」から「Baby Maniacs」とノンストップで繋いだ大阪一日目と、「catch the wave」から「劣等上等」にEDMで繋いだ東京三日目が好み。東京公演では、大阪公演には無かった新曲の「catch the wave」を持ってきたのは嬉しい驚き。嬉しすぎて、ステージをあまり覚えてないが(笑)。

 

大阪二日目と東京二日目は8曲目にハチさんの「砂の惑星」が入ってきたのだけど、今回のマジミラテーマソングを作った和田たけあきさんが当時反発したこの曲をぶつけてくるとか、運営も意地が悪いなと思った(苦笑)。

 

12曲は、楽曲コンテストグランプリ曲の「ある計画は今も密かに」は、非常に可愛らしくお洒落なポップ曲で、体を揺らしながら楽しんでた。途中ハンドクラップを楽しそうに入れるミクさんも可愛くて、こっちも楽しくハンドクラップを入れてた。

 

13曲目の「ラムネイドブルーの憧憬」は、MEIKOさんが歌う曲。パッションスターのモジュールで爽やかに歌う姿は、なんだかアイドルのような華やかさがあった。二次創作の咲音メイコみたいだなあ、と思ったり。

 

バンドメンバー紹介後の「大江戸ジュリアナイト」は、良いカイミクでした。コミカルな曲を楽しそうに歌って踊る二人を見てると、仲の良い兄妹だなと微笑ましい気持ちに。

 

今年は新曲も多く、どの曲も目が離せない感じでしたが、特に強い印象に残った曲を挙げてみた。

 

全体の感想              

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この写真は、ライブ終了後に「これから5分間の撮影タイム」とのアナウンスがあった時に撮影したもの。今回からの取り組みですが、こういうのは記念になって良い。

 

さてライブ全体の感想ですが、冒頭の繰り返しになりますが、今回のセットリストは、意味を感じる曲の並べ方と、新しい曲が中心なのが良かったです。

 

まず新しい曲が中心な事については、昔からの定番曲が無くて、世代が変わった感があった。「Tell Your World」「Shake it!」「39」「メルト」「ワールドイズマイン」「ODDS&ENDS」あたりの定番曲が無いというのは、かなり新鮮だった。日替わり曲に「ロミオとシンデレラ」があり、ライブで盛り上がる定番曲の1つではあるけど、逆にこの曲が浮いてしまうようなセットリスト。

 

続いて、意味を感じる曲の並べ方という事について。これまでのマジカルミライのライブでの曲の並べ方は、鏡音10周年など意味のある曲をかためる事はあれど、全体的には入れたい曲をただランダムに並べただけなのでは?と思えるような、流れを感じないセトリが多かったので、今回のセトリは意味を感じる曲の並べ方になっていて、そこを高く評価している。ボカロP達が曲に込めたメッセージのぶつかりあいにも聞こえた。

曲の並びに意味を込めると、原曲とは違うメッセージを発するリスクもあるのだけど、それも含めて語りたくなるセットリストになる。だから、こういう感想を書きたくなる。特にそこは、メッセージ性の強い曲編に書いた。

 

楽曲的な激しさと、曲が放つメッセージの強さに、体力的にも精神的にも消耗させられたセットリストだったが、ライブ後に良い余韻を残してくれた楽しいライブだった。

 

最後に、今回のライブの不満点を1つ。音響があまり良くなく、せっかくの良い楽曲や演奏がバランス良い音で聞こえなかった。前の方の席にいたときは音量が大きくて音が割れ気味に聞こえたり、後ろの方の席にいたときは聞こえない楽器の音があったり、ボーカルが聞こえにくい事もあった。
インテック大阪や幕張メッセのホールでも、スピーカーの台数を増やすとか、どの観客席でもバランス良く聞こえる音響にする手段はあると思う。マジカルミライの照明や映像の演出は以前より派手になって良くなってるので、今後は音響の方も良くなっていって欲しい。